胚移植
体外で受精させ、発育させた胚を子宮腔内に戻すことを胚移植といいます。採卵した周期に戻す新鮮胚移植と、採卵周期には移植せずに一旦胚を凍結して翌周期以降に戻す凍結融解胚移植のいずれかの方法があります。また、凍結融解胚移植には、薬を使用することなく自然のホルモン状態で戻す自然周期移植と、胚移植時にホルモン剤にてホルモンの状態をコントロールして戻すホルモン補充周期移植の2つの方法があります。

当院の胚移植では、全ての移植において着床を促進する胚接着因子を含む培養液での移植を行うことにより、妊娠率を4~10%程度向上させることが可能です。
また、場合により、レーザーによるAssisted Hatching(孵化補助法)を施すことがあります。これは、胚盤胞の周りにある透明帯という卵の殻にあたるものを、一部切開、もしくは薄くすることにより、胚盤胞本体が透明帯から脱出しやすくする方法です。
ご希望によりSEET法という、胚盤胞培養を行った培養液を移植前に子宮腔内に注入することも可能ですが、最近の研究では、これによる妊娠率向上はほとんど期待できないというデータもあり、積極的にはお勧めしていません。
採卵し、受精してから2~3日間培養した分割胚を移植します。年齢や卵管の状態にもよりますが、新鮮胚移植を繰り返しても、累積妊娠率はあまり向上しないため、原則として2回程度をお勧めしています。
凍結胚移植は、胚を一旦凍結保存し、採卵した周期とは別の周期に融解、移植する方法のことです。分割胚又は胚盤胞を凍結して翌周期以降に移植をします。 胚盤胞とは、受精してから5~6日間培養した着床直前の胚であり、移植後速やかに着床に至るため、胚盤胞移植では妊娠率が高くなります。
凍結胚は液体窒素の中で保存するので理論上、半永久的に保存ができます。胚の質に影響を与える事がほぼないなど安全性も高く、ホルモンの状態や子宮内の状態を最良化した上で移植を実施することから、妊娠率が高くなります。
また2人目の妊娠を希望される場合、妊娠前に凍結保存していた胚を活用することが可能となります。

移植当日 | 移植 | 99800円 |
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分割胚培養加算 | 29800円 | |
移植後 診療費用 | (6日目) | 9,800円 |
(12日目) | 9,800円 | |
合計
149,200円~+税

移植前 診療費用 | (排卵前) | 9,800円 |
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移植当日 | 移植 | 99,800円 |
分割胚培養加算 | 29,800円 | |
胚盤胞培養加算 | 39,800円 | |
胚盤胞着床促進特殊培養加算 | 19,800円 | |
胚凍結・融解処理 | 39,800円 | |
移植後 診療費用 | (3日目) | 9,800円 |
(7日目) | 9,800円 |
合計
258,400円~+税